派遣ニュース

【労使協定方式の手順⑦】派遣労働者の賃金の現状を確認する③   [2020.01.27]

前回は、「(B)通勤手当   」について、通勤手当の現状確認の手順をお伝えしましたが、

今回は、(C)退職金」について、手順をお伝えします。

(C)退職金

手順①:点検の方法は退職金の支給方法によって異なります。

①退職金制度の方法をとる場合

自社の退職金制度を点検します。

 

②退職金前払いの方法をとる場合

派遣労働者に前払いする退職金相当の手当等の平均額を時給単位で計算し、「個人別賃金一覧表」に記載します。

一般退職金との比較の際には、派遣労働者の退職金の費用の平均額を活用することも可能です。

その場合は、退職金相当の手当の平均額を計算して記載します。


③中小企業退職金共済制度等への加入の方法をとる場合

派遣労働者を対象とする中小企業退職金共済、確定拠出年金、確定給付企業年金等に加入している場合は、加入している旨と、掛金の賃金・賞与等との割合を「個人別賃金 一覧表」に記載します。

この方法の場合には、中小企業退職金制度等の掛金額が局長通知で示される水準以上であることが必要です。

一般退職金との比較の際には、派遣労働者の退職金の費用の平均額を活用することも可能です。

掛金額には、前払いする退職金 を合算することも可能です。

【労使協定方式の手順⑥】派遣労働者の賃金の現状を確認する②   [2020.01.20]

前回は、「(A)基本給・賞与等」について、賃金の現状確認の手順をお伝えしましたが、

今回は、「(B)通勤手当」について、手順をお伝えします。

(B)通勤手当

手順①:実費支給、定額支給の別を確認します。

手順②:定額支給の場合は時給換算の支給額を個人別に記載します。

一般賃金との比較の際には、派遣労働者の平均額を活用することも可能です。

その場合は、 通勤手当の平均額を計算して記載します。

また、実費支給である場合は実費である旨を記載します。

【労使協定方式の手順⑤】派遣労働者の賃金の現状を確認する①   [2020.01.14]

「一般賃金」の比較方法に沿って、既に雇用している派遣労働者の賃金の現状を点検します。

法律上は、派遣労働者に適用される賃金テーブル等の賃金額が、一般賃金の同等以上であれば足りますが、より適切な対応としては、個々の派遣労働者の賃金を点検した上で、賃金の見直しの検討・是正を行うことが考えられます。そこで、以下では個々の派遣労働者の賃金を点検することを前提に手順を説明します。

(A)基本給・賞与等

手順①: 個々の派遣労働者の、社内職種、業務の難易度等の等級、就業する場所の地域を確認し、派遣労働者個人別に一覧にして記載します。業務の難易度等の等級は、一般労働者の何年目に相当 するかということを踏まえて整理すると、一般基本給・賞与等との比較が容易にできます。なお、職種や等級を決める際には、選んだ職種や等級が適切なものか、現場で働く派遣労働者を含めた労使でよく議論するようにしてください。

手順②:派遣労働者の基本給、賞与、手当の内容を整理し、その結果を手順①に続けて派遣労働者個人別に一覧にして記載します。

この際の整理の仕方は、

【基本給】各個人の基本給を時給額に換算して記載します。超過勤務手当などの所定外給与は含みません。

【手当】各個人の手当(役職手当等の定額的に支払われるものに限ります。通勤手当は除きます。)を時給額 に換算して記載します。一般賃金との比較の際には、 派遣労働者の平均額を活用することも可能です。その場合には、手当の平均額を計算して記載します。

【賞与】各個人の賞与を時給額に換算して記載します。 一般賃金との比較の際には、派遣労働者の平均額を活用することも可能です。その場合には、賞与の平均額を計算して記載します。

手順③:基本給・賞与・手当の合計を個人ごとに計算します。

【労使協定方式の手順④】労使協定で定める賃金の決定方法②   [2019.11.22]

(1)賃金の捉え方と決定方法の考え方(続き)

「一般賃金」には全ての賃金が含まれますが、このうち通勤手当及び退職金については、その他の賃金と分離して比較することを可能としているため、ここでは、

A 基本給・賞与・手当等

B 通勤手当

C 退職金

に分けて比較方法を整理します。「一般賃金」を構成する上記(A)~(C)の比較方法は以下のとおりです。

(A)基本給・賞与・手当等

一般賃金のうちの基本給・賞与・手当等(以下、「一般基本給・賞与等」といいます)の額は局長通知で示されるので、この額と派遣労働者の基本給・賞与・手当等(以下、「基本給・賞与等」といいます)を比較します。

 

(B)通勤手当

一般賃金のうちの通勤手当(以下、「一般通勤手当」といいます)は、派遣労働者に対する通勤手当の支給方法(①実費支給か、②定額支給か)によって異なります。そのため、「一般通勤手当」 と派遣労働者に支給される通勤手当の比較方法は支給方法によって異なります。

①の場合には、派遣労働者の通勤手当は「一般通勤手当」とみなされるので、「一般通勤手当」との比較が不要です。

②の場合には、局長通知で「一般通勤手当」の額が示されるので、その額と派遣労働者に支給される通勤手当を比較します。

 

(C)退職金

一般賃金のうちの退職金(以下、「一般退職金」といいます)は、派遣労働者に対する退職金の支給方法によって異なります。支給方法には以下の3つの方法があり、それに合わせて「一般退職金」 と派遣労働者に支給される退職金を比較します。

①「退職金制度に基づいて退職金を支給する方法(以下、「退職金制度の方法」といいます)」の場合

局長通知で「一般退職金」の受給に必要な所要年数、支給月数、支給額等の制度に関する統計が示されるので、それと派遣労働者に適用される退職金制度を比較します。

② 「退職金の費用を毎月の賃金等で前払いする方法(以下、「退職金前払いの方法」といいます。)」の場合

局長通知で「一般退職金」の費用が示されるので、その額と派遣労働者に支払う退職金相当の手当等の額を比較します。

③「中小企業退職金共済制度や確定拠出年金等に加入する方法(以下、「中小企業退職金共済制度等への加入の方法」といいます。)」の場合

中小企業退職金共済制度等に局長通知で示される「一般退職金」の退職費用の水準以上の掛金額で加入する場合は、一般退職金と同等以上とされます。

 

(2)昇給(通勤手当等は除く)

労使協定で定める派遣労働者の賃金については、通勤手当や家族手当等の職務の内容に密接に関連しないものを除き、職務の内容、成果、意欲、能力、経験等の向上があった場合に改善される必要があります。 また、労使協定で定めた内容に基づき、派遣労働者の職務の内容、成果、意欲、能力又は経験等を公正に評価して賃金を決定することが必要です。

【労使協定方式の手順③】労使協定で定める賃金の決定方法①   [2019.11.21]

(1)賃金の捉え方と決定方法の考え方

労使協定の対象となる派遣労働者の賃金には、基本給、手当、賞与(特別給与)、退職金が含まれます(時 間外勤務手当、深夜勤務手当、休日勤務手当等は除きます)。この賃金は、以下の2つの基準を満たす必要があります。

① 派遣労働者が従事する業務と「同種の業務に従事する一般労働者の平均的な賃金額」(以下、「一般賃金」といいます)と同等以上となること

② 派遣労働者の職務の内容、成果、意欲、能力又は経験等の向上があった場合には、通勤手当等を除く職務に密接に関連する賃金が改善されること

 

上記①にある「一般賃金」とは派遣労働者の賃金の比較対象であり、具体的には、

・派遣先事業所等の派遣就業場所の所在地域において、

・派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する一般労働者であって、

・当該派遣労働者と(同種の業務をする上で必要となる)同程度の能力及び経験を有する者の平均的な賃金額 です。

つまり、同様の地域、同種の業務、同程度の能力・経験の3つの要素を加味した一般労働者の賃金で す。

その具体的な内容は、毎年6~7月に発出される職業安定局長通知(以下「、局長通知」といいます。)に示されます。局長通知の適用については、翌年の4月からとなりますので、その間に労使協定の検討と協議等を進めます。

【労使協定方式の手順②】全体の流れ   [2019.11.20]

労使協定に基づいて派遣労働者の待遇を決定する際の手順の一般的な全体の流れは次の通りです。


≪第1段階≫ 「同種の業務に従事する一般労働者の平均的な賃金額」(一般賃金)の算定方法を理解し、派遣労働者の現在の職種と賃金を整理します。

≪第2段階≫ 派遣労働者の職種に対応する通知上の職種を確認し、派遣労働者と「同種の業務に従事する一般労働者の平均的な賃金額」(一般賃金)を確認します。

≪第3段階≫ 賃金テーブルを点検し是正・整備します。

≪第4段階≫ 労使協定の対象となる「賃金以外の待遇」を点検し是正・整備します。

≪第5段階≫ 第3段階と第4段階の結果を踏まえて就業規則の整備と労使協定の締結を行い、労働者に周知します。

≪第6段階≫ 派遣先から教育訓練・福利厚生施設に関する情報を入手します。

≪第7段階≫ 労使協定で定めた待遇決定方法と第6段階で入手した情報を基に、派遣労働者の待遇を決定します。

【労使協定方式の手順①】労使協定方式の概要   [2019.11.19]

「労使協定方式」においては、派遣元は、過半数労働組合又は過半数代表者(過半数労働組合がない 場合に限ります。)と、次の①~⑥の事項を定めた書面による協定を締結しなければなりません。

また、労使協定については、毎年度提出する事業報告書に添付し、あわせて労使協定の対象となる派 遣労働者の職種ごとの人数と職種ごとの賃金額の平均額を厚生労働大臣(都道府県労働局)に報告しなければなりません。

 

労使協定に定める事項は以下の通りです。

①労使協定の対象となる派遣労働者の範囲

②賃金の決定方法(ア及びイに該当するものに限る)

ア  派遣労働者が従事する業務と同種の業務に従事する一般労働者の平均的な賃金の額と同等以上の賃金額であること

イ  派遣労働者の職務の内容、成果、意欲、能力又は経験等の向上があった場合に、通勤手当等を除く職務の内容に密接に関連して支払われる賃金が改善されること

③派遣労働者の職務の内容、成果、意欲、能力又は経験等を公正に評価して賃金を決定すること

④「労使協定の対象とならない待遇(派遣先が行う業務の遂行に必要な能力を付与するための教育訓 練と給食施設、休憩室及び更衣室及び賃金」を除く待遇の決定方法(派遣元事業主に雇用される通常の労働者(派遣労働者を除く)との間で不合理な相違がないものに限る)

⑤派遣労働者に対して段階的・体系的な教育訓練を実施すること

⑥その他の事項

・有効期間(2年以内が望ましい)

・労使協定の対象となる派遣労働者の範囲を派遣労働者の一部に限定する場合はその理由 ・特段の事情がない限り、1つの労働契約期間中に派遣先の変更を理由として、協定対象となる派遣労働者であるか否かを変えようとしないこと

【派遣の同一労働同一賃金Q&A】労使協定の有効期間中に、一般賃金の額が変わった場合、労使協定を締結し直す?   [2019.11.18]

労使協定の有効期間中に一般賃金の額が変わった場合には、有効期間中であっても、労使協定に定める派遣労働者の賃金の額が一般賃金の額と同等以上の額であるか否か確認することが必要です。


派遣労働者の賃金額が一般賃金の額と同等以上の額でない場合には、労使協定に定める賃金の決定方法を変更するために労使協定を締結し直す必要があります。

一方で、派遣労働者の賃金額が一般賃金の額と同等以上の額である場合には、派遣元事業主は、同額以上の額であることを確認した旨の書面を労使協定に添付する必要があります。

【派遣の同一労働同一賃金Q&A】労使協定ではなく就業規則、賃金規程等に具体的な内容を記載してもよい?   [2019.11.15]

労使協定には具体的な内容を定めず、就業規則、賃金規程等に具体的な内容を記載する旨を定めても大丈夫です。

ただし、労使協定に定めるべき事項については、労使協定自体に具体的に定めなかったとしても、就業規則、賃金規程等に具体的に定めることにより、労使協定自体、就業規則、賃金規程等でこれらの事項を網羅的に定めることが必要となります。

また、派遣元事業主は、厚生労働大臣に毎年度提出する事業報告書に労使協定を添付しなければならないこととされているところ、労使協定自体ではなく、就業規則、賃金規程等に定められている場合には、労使協定本体に加えて、労使協定で引用している就業規則、賃金規程等もあわせて事業報告書に添付しなければなりません。

【派遣の同一労働同一賃金Q&A】労使協定には、比較対象となる一般賃金の額を記載するが必要?   [2019.11.14]

労使協定には、派遣労働者の賃金の額のほか、その比較対象となる一般賃金の額を記載する必要があります。

一般賃金の額と同等以上である協定対象派遣労働者の賃金の決定の方法を定めることとされているため、同等以上であることが客観的に明らかとなるよう、協定対象派遣労働者の賃金の額に加え、その比較対象となる一般賃金の額も記載することが必要となります。

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