派遣ニュース

2023年12月

「直近の事業年度において協定対象派遣労働者に支給された額の平均額」は毎年度見直す必要があるか。   [ 2023.12.31 ]

厚生労働省の「労使協定方式に関するQ&A」(集約版)令和5年1月31日更新

問1-16
局長通達において、「賞与・手当等」は、「直近の事業年度において協定対象派遣労働者に支給された額の平均額」等を労使で選択することも可能とされている。
有効期間が1年(例:令和5年4月1日から令和6年3月31日)で、新年度(例:令和6年度)に向けて労使協定を締結し直す場合には、「賞与・手当等」の額を算出し直す必要があるか。


協定対象派遣労働者の「賞与・手当等」について、「個々の協定対象派遣労働者に実際に支給される額」、「直近の事業年度において協定対象派遣労働者に支給された額の平均額」又は「協定対象派遣労働者に支給される見込み額の平均額」を選択している場合には、直近の事業年度の額や最新の見込み額等を更新することが可能なものと考えられることから、「賞与・手当等」の額を算出し直すことが必要である。
なお、「賞与・手当等」について、例えば「標準的な協定対象派遣労働者に支給される額」を選択し、就業規則の定めに特段の変更がなく支給額及び支給方法等の実態が変わらない場合には、労使協定に定める「賞与・手当等」の額が変わらないことは想定されるものである。

いかがでしたか。
「個々の協定対象派遣労働者に実際に支給される額」、「直近の事業年度において協定対象派遣労働者に支給された額の平均額」又は「協定対象派遣労働者に支給される見込み額の平均額」は、毎年度同じ平均額を使うものではなく、毎年更新してください、ということです。

ちなみに「標準的な協定対象派遣労働者に支給される額」とは、社内に職務評価等があり、それを元に標準的な評価の協定対象派遣労働者が把握できている場合は、その標準的な労働者に支給される額も認められることになっていて、その額に変更なければ「賞与・手当等」の額が変わらないことは想定されるということを言っています。


一般賃金の額が前年度適用の金額から下がったことをもって、協定対象派遣労働者の賃金を引き下げることは可能か。   [ 2023.12.10 ]

厚生労働省の「労使協定方式に関するQ&A」(集約版)令和5年1月31日更新

問1-15
一般賃金の額が前年度適用の金額から下がったことをもって、協定対象派遣労働者の賃金を引き下げることは可能か。


労使協定方式が派遣労働者の長期的なキャリア形成に配慮した雇用管理を行うことができるようにすることを目的としていることに鑑みて、
一般賃金の額が前年度適用の額から下がったことをもって、協定対象派遣労働者の待遇を引き下げる対応は望ましくなく、
見直し前の労使協定に定める協定対象派遣労働者の賃金の額を基礎として、協定対象派遣労働者の公正な待遇の確保について労使で十分に協議した上で決定すること。
また、
変更後の協定対象派遣労働者の賃金の額が一般賃金の額と同等以上であれば、法第30条の4第1項第2号イに直ちに違反するものではないが、
派遣労働者の待遇の引き下げ等、労働条件の変更については、これが労働条件の不利益変更と判断される可能性があることに留意するとともに、次の点からも問題となり得ることに留意すること。
① 労使協定に定める昇給規定等の内容によっては、協定対象派遣労働者の待遇を引き下げることが当該昇給規定等を遵守していないことと判断され、法第30条の4第1項第2号ロ又は第3号に違反する可能性があること。
② 待遇を引き下げることを目的に、労使協定において局長通達別添1(賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金)と別添2(職業安定業務統計の求人賃金を基準値とした一般基本給・賞与等の額)の選択を恣意的に変更すること等は法の趣旨に反しており認められないこと。

いかがでしたか。
派遣労働者に限らず、最低賃金が下がったから従業員の賃金を下げるということがあまり考えられないと思います。
(もちろん現在最低賃金自体が上がっていっているので、最低賃金が下がるということは現状ありませんが)
同様に賃金基本統計調査や職業安定業務統計の数字が下がったからといって、
それに合わせて下げていくというのもあまり望ましいものではないでしょう。

企業側としては、
能力の高い派遣社員を育成していき、派遣先により良い人材を派遣することで、
しっかり利益を確保できる仕組みを構築していくことも大事だと思います。


過半数代表者の選出手続において、意見の表明がない労働者を全労働者数から除いてよいか。   [ 2023.12.03 ]

厚生労働省の「労使協定方式に関するQ&A」(集約版)令和5年1月31日更新

問1-14
問1-12 に係る過半数代表者の選出手続において、意見の表明がない労働者を全労働者数から除き、残りの労働者の過半数の信任を得た労働者を過半数代表者とする取扱いは認められるか。


意見の表明のない者を含む全ての労働者の過半数の信任を得ていない労働者は、過半数代表者とは 認められないものである。

いかがでしたか。
今回は、そりゃそうでしょう。という内容だったかもしれませんが、
企業側から見ると、なかなか意見の表明の連絡が来ない、といった実情も垣間見えるような気がします。
その場合でも、根気強く、連絡を取り続けていきましょう。

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