財務・人事ニュース

2016年9月

社長の資金繰り相談「後継者が連帯保証を嫌がる」   [ 2016.09.30 ]

おはようございます。
ササエルの小泉です。

中小企業では社長が連帯保証している融資が多いのではないでしょうか。

融資を元手に社員を雇用したり、インフラを整えたり、仕入れや販促活動を行ったりする。

最初からお金が潤沢にある会社は少ないので、
会社を軌道に乗せるにはどうしても融資が必要。

起業当初の融資は、銀行から信用がない(実績がない)ので、連帯保証はしかたがない。
会社に力がつけていくと、銀行から信用が得られて保証も外せるようになります。

事業承継をするときに連帯保証があると後継者候補が尻込みすることがあります。

後継者にはそれくらいの覚悟をもっていなければ、経営者になれないと思うかもしれません。
しかし後継者は、過去の借入金を自分が連帯保証しなければならないことに抵抗を感じる人が多いのも事実。

だから現経営者は銀行から信用を得て、連帯保証を外す努力が必要です。

どうやって外していくかと言うと、それは過去に書いたメルマガをご覧ください。

「経営者の連帯保証のはずし方」
http://sasal.jp/news/article/315

連帯保証は当たり前だと思わず、保証のない融資(プロパー融資)を増やしていくことは
とても大事なことです。

現経営者にとって連帯保証を外すことは、
自分のためにも、後継者のためにも、大事な仕事になります。

本日もご購読いただき、ありがとうございました。

株式会社ササエル
小泉昌克

労務相談Q&A「会社を存続させるためには、長時間労働しかない」   [ 2016.09.26 ]

おはようございます。
ササエルの小泉です。

「中小企業が他の会社に勝つためには、労働時間を増やすしかない。」
一見正しい気がします。

でも、
たとえば、終業時刻が夜6時の会社が、毎日のように夜11時まで残業していると、
社員は夜11時に合わせて仕事をこなすようになります。

本当はもっと早く終わる仕事なのに、
残業が当たり前になると、
残業前提で仕事を配分するようになるからです。

残業には、
「必要な残業」と「不必要な残業」があるのです。

「不必要な残業」は、会社に悪影響をもたらします。
ザクッといくつか挙げてみると、
・仕事の質が悪くなる。
・心身ともに疲弊していく。
・会社にたいする忠誠心や愛着信がなくなる。
・社員間がギスギスしてくる。
・残業が多い会社は、離職率も上がる、採用も難しくなる。
・企業イメージも悪くなる。
・ムダな人件費も増える。等々

そうは言っても、
簡単には現状は変えられない。

果たしてそうでしょうか。

夏休みや正月休みなどの連休前になると、
社員の仕事がはかどっていませんか。

つまり、
期限が決まっていると計画立てて効率的に仕事ができるのです。

会社はその仕組みを作ってしまえばよいのです。

その仕組みを作るのが大変なのでは・・・、
と感じた方はいつでもご相談ください。

次回も労働生産性について、お伝えします。

本日もご購読いただき、ありがとうございます。

ササエル 小泉

社長の資金繰り相談「銀行を味方につけるコツ」   [ 2016.09.23 ]

おはようございます。
ササエルの小泉です。

いきなりですが質問です。

みなさんは、
融資を受けてから、銀行への訪問をしてますか?

決算書を持参するときだけ、
融資を受けるときだけ、
リスケのお願いのときだけ、
訪問してはいないでしょうか。

銀行を味方につけるには、
「定期訪問」が大切。

取引先に訪問するのと同じ。
銀行も取引先の1つなのです。

それでは、
定期訪問で何をするかといえば、
試算表を持っていって現状報告すればよいのです。

時間も5分~10分でOK。

1か月に1回訪問できれば良いですが、
難しければ、まずは3か月に1回訪問する。
そして習慣化してしまう。

定期訪問がなぜ重要なのかと言えば、
毎月の試算表を持参し会社の現状を知ってもらうことで、
銀行から信用が得られるからです。

定期訪問していれば、
融資が必要な時期を伝えることもできるし、
融資を受けたいときだけ顔を出すより、伝えやすい。
財務状況も分かっているから、話も早い。

定期訪問が大事なことは分かっていても、
なかなか実行できないという人もいるかもしれません。

それは訪問しなくても、その時は何も問題が起こらないから。

だから無理にでもスケジュールを入れちゃう。
訪問時に次の訪問日時を銀行に伝える。

そのうち次はいつ来るか、銀行から聞かれるようになります。
そしたら嫌でも訪問せざるを得ない。
そして習慣化してしまいましょう。

ということで、
「定期訪問」が「銀行を味方につけるコツ」という話でした。

本日もご購読いただき、ありがとうございました。

株式会社ササエル
小泉昌克

労務相談Q&A「36協定を結べば、何時間でも残業させられるのか」   [ 2016.09.19 ]

おはようございます。
ササエルの小泉です。

今日の労務相談は
「社員をどのくらいまで残業させることができるのか」という話。

残業は36協定を結ぶことで、原則1か月45時間まで残業が可能です。

さらに36協定に特別条項を定めてしまえば、
月150時間でも、200時間でも残業させることができるわけです。

でも・・・、
月100時間超働いていれば、過重労働になるし、
月80時間超が続いても、過重労働になる。

最近はうつ病になる社員も多い。
うつ病の原因は、私生活が起因している可能性もあるので、通常労災認定するのは難しいのですが、
過重労働の場合、労災認定の可能性はかなり高くなります。

さらに、
月100時間オーバーは労基署の立ち入り調査の対象になり、
今後は月80時間オーバーに対象を引き下げるとの方針。

社員は疲弊して、会社は労基署に目をつけられる。
これでは労使ともにハッピーではないですね。

かくいう私もサラリーマン時代は150時間以上残業してたし、
深夜まで働かされていました。
集中力、やる気が削がれ、
どうせ深夜まで残業させられるんだからと、
非効率な時間配分をしていました。

残業が悪いのではなくて、
非効率で生産性のない残業(労働時間)に問題があります。

それは個人の問題もあれば、組織の問題もあります。

そこで次回はは非効率な残業についてもう少し掘り下げてみたいと思います。

本日もご購読いただき、ありがとうございます。

ササエル社会保険労務士事務所
小泉

社長の資金繰り相談「社長、粉飾してますね」   [ 2016.09.16 ]

おはようございます。
ササエルの小泉です。

今日は、粉飾決算について、です。

銀行から融資を受けている会社は、
毎年決算書を銀行に提出していると思います。

業績が悪くなれば、
普通は資金繰りも厳しくなるわけで、
お金も入り用になり、
銀行からの融資を受けようとします。

しかし、
業績が悪いということは、赤字決算。

それでは見栄えが悪いということで、
ちょっと数字をお飾りして、
融資を受けられやすくしようと考える社長もいます。

その方法の代表選手が、「売掛金のかさ増し」
存在しない売上を計上しちゃう。
来年度に業績を上げて消し込めばいい、と思ってるけど、
1年経ってみると業績が伸びていない。
結局この存在しない売掛金は消し込めずにそのまま残ってしまう。

次に「たな卸資産のかさ増し」
たな卸資産を増加させることで売上原価を減らすことができるので、利益が増える。
こちらも結局消し込みできず、決算書の内訳書に残ってしまう。

銀行員は、気付いているかといえば、
気付く場合と、気づかない場合があります。

同額計上が毎年決算書の内訳書に記載されていれば、気付くし、
内訳書に紛れ込んでしまっていれば、気付かない。

ただ、売上が上がっていないのに、売掛金が毎年増えていれば、
直感的にも分かるし、決算分析しても、気付くことになります。

じゃあ、気づいたから融資が受けられないかというとそうでもなく、
結局このような粉飾が増えてしまうわけです。

そのうち、修正できないくらい、
事実と合わない決算書ができあがってしまい、
この決算書どうしたもんだろう、となってしまうのです。

表面的な問題解決をしても、最終的には取り返しがつかなくなります。
つまり資金繰りの改善のために出来心で一時的に粉飾したものが積み重なって、

修正できない決算書になってしまい、
まじめに申告する意識も薄くなってしまうのです。

ここまで粉飾決算の話をしてきましたが、
私が言いたいのは、
そうならないために「根本的な」問題解決をしていきましょう、ということ。
それをしない限り、会社は良くならないし、社長も良い睡眠はとれません。
解決策も他力本願的になってしまいます。

「根本的な」問題解決とは、
「現状」と「あるべき姿(目標)」との「ギャップ」。
この「ギャップ」を解決することです。

この「ギャップ」=「問題」を見つけることが大事なのです。

しかし、この「ギャップ」を見つけるのが難しい。

ということで、
問題がどこにあるのか発見したいという経営者の方は、
いつでもご相談ください。

本日もご購読いただき、ありがとうございました。

株式会社ササエル
小泉昌克

【補足】労務相談Q&A「バイト時給の分刻みについて」   [ 2016.09.12 ]

おはようございます。
ササエルの小泉です。

前回のメルマガで、

「パートの時給計算は1分刻み」という話をしましたが、
ちょっと補足です。

1分刻みにしなくてはいけないのは、「各日ごと」です。

「1か月単位」で計算する場合には、
1時間未満の端数が出ることもあると思います。

その場合は、
その端数が30分未満の場合は切り捨てることができます。

ただし、
その端数が30分以上の場合は切り上げる、
つまり1時間働いたと見なさなくてはいけません。

あくまで1か月単位で計算した場合の端数処理方法になりますので、ご注意を。

結局この例外規定も切り捨てることもあれば、切り上げることもあるので、
最終的には原則の給与計算方法と大きく変わることはないでしょう。

補足でした。

本日もご購読いただき、ありがとうございます。

ササエル社会保険労務士事務所 小泉

社長の資金繰り相談「いくらまで銀行は融資してくれるのか」   [ 2016.09.09 ]

おはようございます。
ササエルの小泉です。

「銀行はどのくらいお金を貸してくれますか?」
と聞かれることがあります。

銀行との取引状況、
会社の業績および将来性、
競合銀行との兼ね合い、
いろいろな要素はあるわけですが、

ここでは一般的な指標をお伝えします。

ちょっと専門用語や計算式が出てくるので読みにくいかもしれませんが、
中身は簡単です。

まずは「債務償還年数」
何年くらいで現状の借入金を返済できるか、ということ。
10年以内に収まっていればよいですが・・・。、

計算式はこちらです。

債務償却年数=借入金総額÷返済財源(当期純利益+減価償却費)

企業によっては税金対策で何度末に賞与の支給等を行って利益を調整することもあるので、

返済財源のところに役員報酬額を含めて、
債務償却年数=借入金総額÷返済財源(当期純利益+減価償却費+役員報酬額)
で考えたりします。

それでも中小企業だと数十倍になったりしちゃうわけです。

もう1つの基準として、
借入金月商倍率です。

これは売上基準で、以下の式です。

借入金月商倍率=借入金総額÷平均月商
これが6ヶ月分くらいで収まっていれば妥当です。

どちらもオーバーしちゃっているけど、という会社もあると思います。

なぜ、オーバーしていても借りられるのか。

それは次回にお伝えします。

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【補助金情報】
平成28年度第2次補正予算が公表されました。
「ものづくり補助金」には、約800億円の予算が割り当てられる予定です。

この予算が成立すれば、
10月中旬に「ものづくり補助金」の募集が開始されるので、
前回申請したかったが時間がなかった、
今回是非申し込みたい、と思っている会社は、
今から準備を始めておきましょう。
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本日もご購読いただき、ありがとうございました。

株式会社ササエル
小泉昌克

労務相談Q&A「パートの時給は15分刻みですか、30分刻みですか?」   [ 2016.09.05 ]

おはようございます。
ササエルの小泉です。

今日の労務相談は、

パートの時給計算は、
計算しやすいように30分未満は切り捨ててますけど、
何か問題ありますか?

です。

問題ありますよね。
労働している時間なのに給料が払われていないことになりますから。

でも、30分刻みとか15分刻みにしている会社って意外に多いです。

知らない社長もいれば、
知っているけどそうしている社長もいます。

「そんな1分単位で支給している会社なんて聞いたことない」
「他の会社もそうしている」
という声も聞こえてきそうですが、
未払い分を支払えと言われたら労働していたら支払わざるを得ない。

最長2年分、付加金がつくとその倍支払わなくてはいけません。

常にそのような潜在的リスクを抱えながら仕事を回すより、
どのようにパートを戦力化して、
長期間働いてもらうかを考えた方がよくありませんか。

そうすれば新たな採用費や教育費が削れるし、
仕事を気に入ってくれれば、
より効率的に業務を回して利益に貢献してくれたり、
接客業であれば、常連さんがついて売上に貢献してくれるでしょう。

日本は人不足の上、
最低賃金を1,000円まで上げると国は考えていますので、
パートの戦略化は欠かせません。

パートの戦略化をお考えの方は、
当社にご相談ください。

本日もご購読いただき、ありがとうございます。

ササエル社会保険労務士事務所 小泉

社長の資金繰り相談「人件費の削減の仕方」   [ 2016.09.02 ]

おはようございます。
ササエルの小泉です。

さて前回の続きです。

人件費をどうやって削減するのか。

人件費を削減するというと、
「人減らし」を考えてしまうかもしれませんが、
そういう話ではありません。

人を減らさなくても、人件費は減らせます。

人件費が発生するのは社員を採用することで発生します。
その社員がすぐに辞めてしまったり、
トラブルメーカーたっだりすれば、
採用のやり直し、労使トラブル対応で
お金は出ていきます。
まずは採用がキモ、ということです。

どういう社員を採用したいですか。
売上を上げる営業マン?
能力の高い専門職?
確かに欲しい人材かもしれませんが、
それだけではないはずです。

答えは社長の心の中にあるはずです。
じっくり考えてみてください。

それから総額人件費の把握・分析
現状、給与をどのくらい払っていて、
それが適正なのかどうか把握しておく必要があります。

会社の業況にかかわらず、
人件費だけは右肩上がりになっている会社は、
すぐにでも現状を認識して対応策をとりましょう。

残業が多く残業代がかさんでいる社員はいませんか。
社員がしている業務と会社が期待する業務にギャップはありませんか。
社員が今日1日どんな仕事をしているか把握できていますか。

書き始めたらきりがないのですが、
上記の現状把握をして対応策をとることで、
人件費が減るか、売上や利益が上がります。

人にまつわる問題は、
すべて経営にかかわってきます。

当社は資金繰りコンサルだけではなく、
人事戦略コンサルも得意としていますので、
いつでもご相談ください。

本日もご購読いただき、ありがとうございました。

株式会社ササエル
小泉昌克

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