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2019年8月
日雇派遣は禁止されている? [ 2019.08.30 ]
日雇派遣(スポット派遣)といわれる日々または30日以内の期間を定めて派遣することは原則禁止されています。
ただし、派遣契約期間が31日以上ある場合には、それが30日になってしまったとしても、日雇派遣にはなりません。
その他例外として、以下の日雇派遣は認められています。
・専門的な18業務(情報処理システム開発、機械設計等)
・60歳以上の者
・昼間学生
・500万円以上の年収があり、副業として日雇派遣労働を行う場合
・世帯年収が500万円以上であり、主たる生計者でない者が日雇派遣を行う場合
派遣先も労働組合の交渉に応じなければいけない? [ 2019.08.29 ]
通常、労働組合の団体交渉先は、雇用事業主、つまりは派遣元となります。
しかしながら、労働状況によっては、派遣先が暖太交渉先になることもあり得るという判例があります。
派遣先に団体交渉された場合は、雇用主ではないからといってすべてを拒否するのではなく、交渉してきた事項を精査したうえで、対応方法を考えることが必要です。
派遣元と派遣先の責任範囲は? [ 2019.08.28 ]
派遣元と派遣先では、派遣労働を行うにあたり、それぞれ義務や責任が発生します。
派遣元では、
・賃金の決定・支給
・労働条件の明示
・社会保険・労働保険の加入等
・36協定等の締結・届出
・就業規則の作成・届出
・一般健康診断 等
一方、派遣先では、
・労働時間(残業時間含む)の指示・管理
・休憩・休日の指示・管理
・職場における安全配慮義務
・有害業務に係る健康診断 等
が発生します。
派遣労働予定者が自主的に事業所訪問することはOK? [ 2019.08.27 ]
派遣先が、派遣労働者になろうとする者を、事前に面接したり、履歴書を送付させることは禁止されています。
しかし派遣労働となろうとする者が、自らの判断をもとに派遣就業予定先事業所を訪問したり、履歴書を送付することは、派遣先によって派遣労働者を特定することを目的とした行為ではないため、事前特定行為にあたらず、該当しないこととされています。
派遣労働者を特定することは禁止? [ 2019.08.26 ]
派遣先が、派遣労働者になろうとする者を、事前に面接したり、履歴書を送付させることは禁止されています。
これは、派遣先は雇用主ではないのに、採用に関与することになるため、問題があるとされているためです。
労働者派遣法では、「労働者派遣(紹介予定派遣を除く)の役務の提供を受けようとする者は、労働者派遣契約の締結に際し、当該労働者派遣契約に基づく労働者者派遣に係る派遣労働者を特定することを目的とする行為をしないように努めなければならない」という努力義務になっていますが、
派遣先指針において、「派遣先は、紹介予定派遣の場合を除き、派遣元事業主が当該派遣先の指揮命令の下に就業させようとする労働者について、労働者派遣に先立って面接すること、派遣先に対して当該労働者に係る履歴書を送付させることのほか、若年者に限ることとすること等派遣労働者を特定すること等派遣労働者を特定することを目的とする行為を行わないこと」として禁止しています。
派遣元指針においても、「派遣元事業主は、紹介予定派遣の場合を除き、派遣先による派遣労働者を特定することを目的とする行為に協力してはならないこと」として禁止しています。
紹介予定派遣とは? [ 2019.08.23 ]
紹介予定派遣とは、労働者派遣終了後に派遣元が派遣先に職業紹介することを予定して行う労働者派遣です。
派遣元は労働者派遣事業の許可だけでなく、職業紹介事業の許可も取っておく必要があります。
紹介予定派遣は、直接雇用を前提としているため、事前面接や履歴書の送付を行うことが許されています。
紹介予定派遣の場合、労働者派遣の契約期間は6か月までです。
また直接雇用した際は、試用期間を設けることはできません。
紹介予定派遣したものの、最終的に派遣労働者または派遣先が直接雇用を希望しない場合は、派遣元に対して、書面・FAX・電子メールにより、その理由を明示することが必要です。
派遣労働者の事前面接は禁止されている [ 2019.08.22 ]
派遣先が、派遣労働者を受け入れる前に事前に面接をしたり、事前に履歴書を確認することは禁止されています(紹介予定派遣を除く)。
労働者派遣法では努力義務とされていますが、派遣先指針において「派遣労働者を特定することを目的する行為の禁止」としてこれらの行為を禁止しています。
一方で、派遣労働者になろうとしている者が、自主的に事業所訪問したり、履歴書を送付することは事前特定行為には該当しないとされています。
労働者派遣「個別」契約書の記載事項 [ 2019.08.21 ]
労働者派遣「個別」契約書の記載事項は、最低限定められている記載事項があります。
以下の通りです。
・派遣労働者が従事する業務の内容
・派遣労働者が労働に従事する事業所の名称、所在地その他派遣就業の場所ならびに組織単位
・派遣先指揮命令者
・労働者派遣の期間・就業日
・派遣就業の開始および終了の時刻ならびに休憩時間
・安全・衛生に関する事項
・苦情処理に関する事項
・労働者派遣契約解除にあたり講ずる派遣労働者の雇用の安定措置に関する事項
・紹介予定派遣の場合は、紹介予定派遣に関する事項
・派遣元責任者および派遣先責任者に関する事項
・休日労働または時間外労働をさせる場合は、休日労働をさせる日または時間外労働時間数
・派遣労働者の福祉の増進のための便宜の供与に関する事項
・派遣先が派遣労働者を雇用する場合の紛争防止措置
・派遣労働者を無期雇用に限定するか否か、60歳以上の者に限定するか否か
・派遣可能期間の制限を受けない業務に関わる労働者派遣に関する事項
・派遣労働者人数
・派遣先による派遣可能期間の制限に抵触する日の通知
労働者派遣「基本」契約書の記載事項 [ 2019.08.20 ]
労働者派遣「基本」契約書は、前回のメルマガでお伝えしたように、法で定められた記載事項はありません。
記載事項は任意となりますが、一般的には以下のような内容を記載します。
・契約の目的
・派遣元・派遣先の遵守事項および義務(努力義務)
・派遣契約への委任事項と適用範囲
・抵触日通知等
・禁止事項
・損害賠償責任
・派遣元責任者・派遣先責任者・指揮命令者に関する事項
・派遣労働者の遵守事項
・必要経費の負担に関する事項
・派遣料金の決定・計算・支払に関する事項
・派遣労働者の休暇取得と代替者派遣に関する事項
・派遣労働者の交代要請に関する事項
・契約解除に関する事項
・有効期間および契約更新に関する事項 等
労働者派遣基本契約と労働者派遣基本契約 [ 2019.08.19 ]
労働者派遣契約は、派遣元と派遣先の間で締結されるものですが、
労働者派遣基本契約は一般的な内容を契約するもので、
労働者派遣個別契約書は、基本契約を前提に就業条件や派遣料金等を契約するものです。
基本契約では、定めなければいけない事項は法定されていませんが、
個別契約では、最低限定めなければいけない事項が以下のように定められています。
労働者派遣契約の記載事項については時間のメルマガでお伝えします。
派遣期間制限に抵触する日の通知とは? [ 2019.08.16 ]
派遣先の事業所単位の期間制限については、派遣先は派遣元に対し、事業所単位の期間制限に最初に抵触することになる日(抵触日)を、あらかじめ通知しなければいけません。
労働者派遣契約を締結する前に、派遣先は、あらかじめ派遣元に通知しておく必要があります。
実務上は、派遣元が派遣先に対し通知書面を送り、派遣先がその通知書面を記載の上、送り返すことになります。
この通知書面は、書面の交付もしくはFAX、電子メールの送信によって行うこととされています。
派遣労働者個人単位の「期間制限」とは? [ 2019.08.15 ]
有期派遣労働者が、個人単位で同一の組織単位における派遣期間は3年までです。
組織単位とは、派遣先の「〇〇課」や「〇〇グループ」等、業務として類似性や関連性がある組織で、かつ、組織の長が業務の配分や労務管理上の指揮監督権限を有するといった実態によって判断されます。
業務内容が変わっても、上記のような同一の組織単位内である場合は、派遣期間が継続されていることになります。
派遣先事業所単位の「期間制限」とは? [ 2019.08.14 ]
派遣先の同一の事業所に対して、有期派遣労働者を派遣できるのは、原則3年までです。
派遣労働者が社内に多くなることで、正社員の職域が侵害される恐れがあるため、このような制限があります。
ただし、その抵触日の1ヶ月前までに、過半数労働組合や過半数の代表者の意見聴取をすることで、さらに3年まで延長することができ、その後も同様に3年延長することができます。
この3年間というのは、他の派遣労働者と交代したり、別の派遣会社から派遣社員を受け入れた場合でも、当初受け入れた派遣労働者の受け入れ開始日が起算日となります。
禁止されている派遣業務とは? [ 2019.08.13 ]
労働者派遣法上、労働者派遣を行ってはならない禁止業務は、次のとおりです。
①港湾運送業務:船内荷役、はしけ運送、沿岸荷役、いかだ運送等
②建設業務:土木、建築、解体作業等
③警備業務:施設の警戒防止業務、人や車両の雑踏する場所・通行に危険のある場所での事故警戒防止業務等
④医療関係業務:医師、歯科医師、看護師、薬剤師等
これら禁止業務を行うことは罰則(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)となります。
また業務の性格から労働者派遣に適していないため、労働者派遣を行ってはならない制限業務は次のとおりです。
①人事労務管理関係のうち、派遣先において団体交渉または労働基準法に規定する協定の締結等のための労使協議の際に使用者側の当事者として行う業務
②弁護士、司法書士、土地家屋調査士、公認会計士、税理士、弁理士、社会保険労務士、行政書士、管理建築士としての業務
労働者派遣事業の資産要件とは? [ 2019.08.09 ]
労働者派遣事業を行なうためには、
事業を的確に遂行するに足りる能力を有するものどうか、という基準があります。
その1つとして、資産要件があり、次のとおりです。
①資産-負債≧2,000万円×事業所数
②現金預金≧1,500万円×事業所数
③資産-負債≧負債総額の1/7
労働者派遣事業を行うにあたっては、
必ず資産要件をクリアする必要があります。
禁止されている専ら派遣とは? [ 2019.08.08 ]
専ら派遣とは、特定の企業に対して派遣労働者を派遣する行為であり、禁止されています。
専ら派遣とみなされる判断基準は、次の通りです。
①定款等の当該事業目的が専ら派遣となっている
②派遣先の確保のための努力が客観的に認められない
③他の事業所からの労働者派遣の依頼を、正当な理由なく全く拒否している
趣旨としては、
労働者派遣事業は、労働力需給調整システムの1つとして認められたものであるから、
その機能を持たない、特定の者のみに派遣しているいわゆる専属派遣会社は
第二人事部的なものであって、必ずしも適当とはいえない。
としています。
なお、専ら派遣の状態であっても、
派遣労働者のうち60歳以上の者で、
かつ、
他の事業主の事業所を60歳以上の定年により退職した後に雇い入れられた者
が30%以上であれば、
専ら派遣の対象にはなりません。
労働者派遣事業の欠格事由とは? [ 2019.08.07 ]
労働者派遣事業の許可時や更新時に「自己チェックシート」の提出が求められます。
その中に「欠格事由に該当する事項はない」という項目があります。
この「欠格事由」は、以下のような内容です。
・労働者派遣法やその他労働の関する規定等に違反により、罰金の刑の処せられ、その執行が終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過していない場合
・破産者で復権していない場合等
・労働者派遣事業の許可が取り消され、当該取消の日から起算して5年を経過しない場合 等
があります。
通常にしっかり業務を行っていれば、「欠格事由」には、該当しないでしょう。
労働者派遣事業の許可は事業所単位 [ 2019.08.06 ]
労働者派遣事業の許可は、事業所単位で行わなければなりません。
許可の単位は事業主ごとですが、事業所すべての許可を受ける場合には、申請書に全ての事業所の名称を記載しておく必要があります。
労働保険番号も各事業所ごとに成立させ、就業規則も各事業所で作成しておく必要があります。
許可の有効期間は、最初の更新は3年、その後は5年ごととなります。
請負事業を派遣事業にみなされないためには? [ 2019.08.05 ]
派遣事業と請負事業の大きな違いは、「指揮命令」にあります。
派遣事業の場合は労働者と派遣先の間にも指揮命令関係がありますが、請負事業にはありません。
請負事業が派遣事業にみなされないためには、「独立性」がポイントになります。
・労働者に対する指示は請負事業主が行う(注文主に行わせない)
・労働時間も請負事業主が管理する(注文主が管理しない)
・設備器材は請負事業主が準備する(注文主が準備しない)
・業務委託契約書を締結する 等
他にも様々な観点が必要になってきますが、
独立性を持って事業を行っている状況・環境を維持していることが重要になります。
労働者派遣と在籍出向の違いとは? [ 2019.08.02 ]
労働者派遣では労働者と派遣先の間には指揮命令関係がありますが、在籍出向では労働者と出向先の間には指揮命令権だけでなく労働契約関係も生じるところに違いがあります。
在籍出向は、①雇用機会の確保、②経営指導・技術指導の実施、③職業能力開発、④企業グループ間の人事交流、を目的としています。
そのため、上記のような目的以外で、実質的には出向ではなく派遣の状態であれば、派遣契約を結ばずに行ってしまうと「偽装出向」」として、労働者派遣法違反、職安法違反になります。
労働者派遣と労働者供給の違いとは? [ 2019.08.01 ]
労働者派遣とは、労働者が派遣元事業主(派遣会社)と雇用関係を結び、派遣先の指揮命令において労働する仕組みです。
労働者派遣は、自己の支配下にある労働者を他人の下で労働の従事をさせるという意味では、労働者供給の一形態とも言えますが、労働者派遣は労働者供給には含まれないと職安法で定義されています。
労働者供給は、厚生労働大臣の許可を受け無料の事業を行なう場合を除き、事業として行うことは禁止されています。
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