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【派遣情報_第42回】労使協定方式に関するQ&A(第2集)④ [2021.10.07]
派遣の労使協定方式に関するQ&A
1.労使協定の締結
問1―4
「協定対象派遣労働者の範囲」について、一の事業所において、原則はその全ての派遣労働者に「労使協定方式」を採用するが、紹介予定派遣の対象者のみ、派遣先均等・均衡方式とすることは問題ないか。
答
紹介予定派遣とそれ以外の派遣労働者との間で、待遇決定方式を分けることは、合理的な理由があ れば、労働者派遣法上直ちに否定されるものではない。
なお、単に賃金水準を引き下げることを目的に、紹介予定派遣とそれ以外の派遣労働者で待遇決定方式を変えることは、労使協定方式の趣旨に反するものであり、適当ではない。
【派遣情報_第41回】労使協定方式に関するQ&A(第2集)③ [2021.10.04]
派遣の労使協定方式に関するQ&A
1.労使協定の締結
問1―3
労使協定を締結する際に協定対象労働者の範囲を定めることとなっているが、派遣先の希望等により、個別に、協定対象派遣労働者の待遇決定方式を派遣先均等・均衡方式に変更することとしてもよいか。
答
労使協定方式は、派遣労働者の長期的なキャリア形成に配慮した雇用管理を行うことができるようにすることを目的としたものである。
そのため、派遣先の変更を理由として、協定対象派遣労働者であるか否かを変更することは、その趣旨に反するおそれがあり、適当ではない。
また、当然のことながら、待遇を引き下げることを目的として、派遣先ごとに待遇決定方式を変更す ることは、改正労働者派遣法の趣旨に反するものであり、適当ではない。
一方、待遇決定方式を変更しなければ派遣労働者が希望する就業機会を提供できない場合であって当該派遣労働者から合意を得た場合等のやむを得ないと認められる事情がある場合などは、この限りでない。
【派遣情報_第40回】労使協定方式に関するQ&A(第2集)② [2021.09.30]
派遣の労使協定方式に関するQ&A
1.労使協定の締結
問1―2
現在、協定対象派遣労働者の基本給等が一般賃金の額を上回るものとなっている場合に、通勤手当等を新たに支給する一方で、基本給を引き下げ、派遣労働者の賃金の総額を実質的に引き下げることは可能か。
答
通勤手当等を支給する一方で、基本給を引き下げ、派遣労働者の賃金の総額を実質的に引き下げることは、改正労働者派遣法の目的に照らして問題であること。
【派遣情報_第39回】労使協定方式に関するQ&A(第2集)① [2021.09.27]
厚生労働省への派遣の労使協定に関する質問を見ていきます。
今回から取り上げるのは、令和元年11月1日公表のものですが、
現在でも役立つものなので、1つずつ見ていきます。
1.労使協定の締結
問1-1
現在、協定対象派遣労働者の賃金の額が一般賃金の額を上回るものとなっている場合、一般賃金の額の水準に変更する対応は可能か。
答
協定対象派遣労働者の賃金の額については、一般賃金の額と比較し「同等以上」であることを求めるものであることから、現在、協定対象派遣労働者の賃金の額が一般賃金の額を上回るものとなっていることを理由に、賃金を引き下げることは、派遣労働者の待遇改善を図ることを目指す改正労働者派遣法 の目的に照らして問題であること。
【派遣情報_第38回】職業紹介事業者の「就職お祝い金」の禁止 [2021.09.23]
令和3年4月1日から職業安定法に基づく指針が一部改正され、
「就職お祝い金」などの名目で求職者に金銭等を提供して求職の申し込みの勧奨を行うことを禁止されました。
「お祝い金」その他これに類する名目で、求職者に社会通念上相当と認められる程度を超えて金銭などを提供することで求職の申し込みの勧奨を行ってはいけません。
求職の申し込みの勧奨は、金銭の提供ではなく、職業紹介事業の質を向上させ、それをPRすることで行うこと。
・職業紹介事業者が、自ら紹介した就職者に対し転職したらお祝い金を提供するなどと持ちかけて転職を勧奨し、繰り返し手数料収入を得ようとする事例があり、
このような行為は、労働市場における需給調整機能を歪め、労働者の雇用の安定を阻害する行為であり、行ってはならない、
としています。
【派遣情報_第37回】派遣労働者等に係るテレワークに関するQ&A⑳ [2021.09.20]
派遣労働者等に係るテレワークに関するQ&A
20個目の質問を見ていきましょう。
7.労働者派遣事業者の内勤社員に係るテレワーク
問7
派遣元事業主の事業所に所属する内勤社員が自宅でのテレワークを実施する場合、その自宅は、労働者派遣事業を行う事業所として、新設の届出等を行う必要があるか。
答
派遣元事業主の事務所に所属する内勤社員が自宅において実施するテレワークは、当該事業所の業務を自宅から遠隔で実施するものである。
このため、内勤社員がテレワークにより、労働者派遣事業の業務処理を行っていたとしても、基本的には、事業所に附属する場所(自宅)で業務を行っているものとして取り扱い、当該自宅は事業所には当たらない。
なお、他の事業所の管理監督(業務指示や労務管理等)に服さず、特定の地域における労働者派遣事業の責任者として業務を遂行するなど、実態として当該内勤社員の就業場所が、ある程度の独立性を有し、派遣元事業主の支店・営業所と同様の機能を有していると認められるような場合には、事業所に該当する可能性がある。
そのため、事業所に該当するか否かは、労働者派遣事業関係業務取扱要領第3の9(3)①~③の要件に照らして、実態を見て判断することになる旨、留意すること。
※ 「労働者派遣事業関係業務取扱要領」
第3 労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置に係る手続
9 参考一覧表
(3)用語の整理
○ 事業所
「事業所」とは、労働者の勤務する場所又は施設のうち、事業活動が行われる場所のことであり、相当の独立性を有するものである。
具体的には雇用保険の適用事業所に関する考え方と基本的には同一であり、次の要件に該当するか否かを勘案することによって判断する。
① 場所的に他の(主たる)事業所から独立していること。
② 経営(又は業務)単位としてある程度の独立性を有すること。すなわち、人事、経理、経営(又は業務)上の指導監督、労働の態様等においてある程度の独立性を有すること。
③ 一定期間継続し、施設としての持続性を有すること。
労働者の勤務する場所又は施設が①、②及び③の全てに該当する場合並びに事業主が法人である場合であってその登記簿上の本店又は支店に該当するときは、もとより、一の事業所として取り扱うものであるが、それ以外の場合であっても、他の社会保険の取扱い等によっては、一の事業所と認められる場合があるから、実態を把握の上慎重に事業所か否かの判断を行うものである。
【派遣情報_第36回】派遣労働者等に係るテレワークに関するQ&A⑲ [2021.09.16]
派遣労働者等に係るテレワークに関するQ&A
19個目の質問を見ていきましょう。
6.機器の整備等
問6-2
テレワークによる職場外での就業に当たり、情報セキュリティに係る問題が発生した場合に、どのように責任を負うこととなるか。
答
万一情報セキュリティに係る問題が発生した場合の責任の所在については、あらかじめ派遣元事業主と派遣先でよく話し合った上で、労働者派遣契約に規定することが望ましい。
なお、テレワークを行う上でのセキュリティ対策に係る教育については、労働者派遣法第40条第2項に規定する業務の遂行に必要な能力を付与するためのものとして、派遣先において実施することや、派遣先に関わらず必要となるものについては、雇入れ時の安全衛生教育等と合わせて、雇用主である派遣元事業主において実施することが考えられる。
※ 「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」
3 その他テレワークの制度を適切に導入及び実施するに当たっての注意点
(5)社内教育等の取扱い
テレワークを行う労働者については、OJTによる教育の機会が得がたい面もあることから、労働者が能力開発等において不安に感じることのないよう、社内教育等の充実を図ることが望ましい。
なお、社内教育等を実施する際は、必要に応じ、総務省が作成している「テレワークセキュリティガイドライン」を活用する等して、テレワークを行う上での情報セキュリティ対策についても十分理解を得ておくことが望ましい。(略)
【派遣情報_第35回】派遣労働者等に係るテレワークに関するQ&A⑱ [2021.09.13]
派遣労働者等に係るテレワークに関するQ&A
18個目の質問を見ていきましょう。
6.機器の整備等
問6-1
派遣労働者が自宅等でテレワークを実施するためのPCやインターネット環境等の設備に係る費用について、派遣労働者側に負担させることはできるか。
答
まず、派遣労働者に一方的に負担を強いるようなテレワークの実施は望ましくないものであることに留意することが必要です。
仮に、派遣労働者に対してテレワークに要する機器等の費用負担をさせようとする場合には、あらかじめ労使で十分に話し合い、当該事項について派遣元事業主の就業規則に規定する必要があるとともに、テレワークによる労働者派遣に係る就業条件の明示の際に併せて派遣労働者に説明をしておくことが望ましいものである。
なお、トラブル防止の観点から、労働者派遣契約において、派遣元、派遣先の間の費用負担の在り方について、あらかじめ定めておくことが望ましいものである。
※ 就業規則への費用負担の記載例「テレワークモデル就業規則~作成の手引き~」
第○条 会社が貸与する情報通信機器を利用する場合の通信費は会社負担とする。
2 在宅勤務に伴って発生する水道光熱費は在宅勤務者の負担とする。
3 業務に必要な郵送費、事務用品費、消耗品その他会社が認めた費用は会社負担とする。
4 その他の費用については在宅勤務者の負担とする。
※ 「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」
3 その他テレワークの制度を適切に導入及び実施するに当たっての注意点
(4)通信費、情報通信機器等のテレワークに要する費用負担の取扱い
テレワークに要する通信費、情報通信機器等の費用負担、サテライトオフィスの利用に要する費用、専らテレワークを行い事業場への出勤を要しないとされている労働者が事業場へ出勤する際の交通費等、テレワークを行うことによって生じる費用については、通常の勤務と異なり、テレワークを行う労働者がその負担を負うことがあり得ることから、労使のどちらが負担するか、また、使用者が負担する場合における限度額、労働者が請求する場合の請求方法等については、あらかじめ労使で十分に話し合い、就業規則等において定めておくことが望ましい。
特に、労働者に情報通信機器、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合には、当該事項について就業規則に規定しなければならないこととされている(労働基準法 第 89 条第5号)
【派遣情報_第34回】派遣労働者等に係るテレワークに関するQ&A⑰ [2021.09.09]
派遣労働者等に係るテレワークに関するQ&A
17個目の質問を見ていきましょう。
5.同一労働同一賃金
問5-5
労使協定方式を選択しているが、労使協定に派遣労働者のテレワークに関する記載をすることを検討している。具体的に、どのような記載が考えられるか。
答
派遣労働者のテレワークは、派遣労働者の「待遇」に該当するものと考えられ、労使協定方式の場合は、法第 30 条の4第1項第4号の対象になるものである。
テレワークについては、派遣先の就業環境等も踏まえ検討が必要なものであり、派遣先との交渉が必要なものであることから、労使協定において、テレワークに関する内容を明示的に定めることが望ましく、例えば、以下のような記載内容が考えられること。
(例)
(賃金以外の待遇)
第○条 教育訓練、福利厚生その他の賃金以外の待遇については、正社員に適用される○○就業規則第○条から第○条までの規定と不合理な待遇差が生じることとならないものとして、○○就業規則第○条から第○条までの規定を適用する。
2 甲(※派遣元事業主)は、対象従業員(※派遣労働者)を対象とするテレワークについて、前項の規定を遵守できるよう、派遣先と誠実に交渉するなど適切な対応をとるものとする。
【派遣情報_第33回】派遣労働者等に係るテレワークに関するQ&A⑯ [2021.09.06]
派遣労働者等に係るテレワークに関するQ&A
16個目の質問を見ていきましょう。
5.同一労働同一賃金
問5-4
労働者派遣法第 40 条第4項に、派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者について、「適切な就業環境の維持」等必要な措置を講ずるように配慮しなければならないとされている。
派遣先が、派遣労働者のテレワークについて協力しない場合、労働者派遣法上問題があるか。
答
例えば、派遣先に雇用される通常の労働者に対してテレワークを実施する環境が整っている中で、派遣元事業主から派遣労働者のテレワークの実施に係る希望があったにもかかわらず、派遣労働者であることのみを理由として、一切措置を講じない場合等は、配慮義務を尽くしたとはいえないと考えられる。
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